猫の問題行動としての要求鳴きの改善法

おしゃべり猫は可愛いけど、うちの子鳴き過ぎ?猫の要求鳴きとは?

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「ニャー」「ニャーン」「ニャオ」・・・名前を呼ぶと返事をしてくれる猫も多いですよね。あんまりしつこく呼ぶと嫌そうな顔でフイッとそっぽをむかれてしまうこともありますが。

 

猫のほうから話しかけてくれる時もあります。ニャーニャー何かを訴えている姿を見ると、「何かな?お腹が空いたのかな?遊んで欲しいのかな?」

 

愛猫の気持ちを一生懸命考えてしまいます。猫にごきげんな毎日を過ごしてほしいと願うのは、すべての猫好きの同じ思いでしょう。

 

でも、要求に応えてばかりいると思わぬストレスを飼い主が負うことに!

 

猫のためなら全然大丈夫!そうは思うものの、朝早く起こされたり食事中に鳴きわめかれたりするのはやっぱり勘弁して欲しいです。この記事では、問題行動となり得る猫の「要求鳴き」について紹介します。

 

 

 

自然界ではほとんど鳴かない?猫が鳴くときってどんなとき?

 

猫はどんな時に鳴き声でコミュニケーションをとると思いますか?自然界ではあんがい少ないのです。猫同士の日常会話(意思の疎通と言うべき?)は、そのほとんどがボディランゲージかニオイによって行われるからです

 

鳴き声による会話はたいてい以下の3つのパターンです。

  • 母猫と子猫
  • 発情期の成猫同士
  • 威嚇や攻撃時

「ニャーン」は子猫と母猫のコミュニケーションツール

 

子猫は離乳するまで母猫の母乳が命綱です。また、体温調節も自分ではできないので、兄弟同士でくっついてあっためあったり、母猫の暖が必要です。

 

お腹が空いた・寒いなどの生理的欲求があるとき、子猫は「ミャー」と鳴きます。ニャーンより甲高い声です。そうすると、母猫は子猫の元へ急いで戻ります。

 

 

「ハーッ!」「シャーッ!」猫が威嚇するのは怖いから?

 

猫が発する声は「ニャー」といった可愛いものばかりではありません。「シャーッ」「ハーッ」といったいわゆる威嚇するときにも声で感情を表します。

 

猫がしつこく鳴いて起こす!食事をねだって困る!飼い主が困る要求鳴きの改善法はこれで解決!

こちらは怖い・やめろなど、ありがたくない感情です。人に慣れていない猫を保護したら、たいていはこれが第一声です。生後3ヶ月程度の子猫でもシャー言うときがあります。

 

シャーッといった威嚇は、誰に教えられるわけでもなく猫の本能として備わっているそうですよ。もっとも、赤ちゃん猫に威嚇されても怖くはないですけどね。

 

多頭飼いをしていると、猫同士でけっこう「シャー」言い合ってます。別に本気で怒って喧嘩に発展するようなことはありません。「あっち行けよ」「やめてよ」くらいの軽いけん制でも言います。

 

飼い主に対して発することは少ないと言われていますが、愛猫に何度も言われました。長いお留守番をさせたあとは、帰宅して顔を見た瞬間「シャー」・・・不貞腐れたときも言うんだと知った瞬間でした。

 

猫が喉をゴロゴロ鳴らすのは上機嫌だから?

 

猫がゴロゴロ喉をならすことはよく知られていますね。この「ゴロゴロ」も母猫と子猫の大切なコミュニケーションのひとつです

 

猫は息を吸うときも吐くときもこの音を出します。子猫が母乳を飲んで満足しているときゴロゴロ・・・。その振動を聞いて母猫も満足するというわけです。

 

子猫は遊んで欲しいときもゴロゴロ喉を鳴らします。さらに、成猫同士でも近付いたときにケンカをする気はないよ、という意味をこめてゴロゴロ言うときがあります。

 

ところが、体調が良くないときもこの「ゴロゴロ」を発するときがあります。これは、気持ちを鎮めたり痛みを和らげていると考えられています。

 

 

驚くことに、このゴロゴロ言うときの振動は、骨や筋肉の再生を促進させるという報告があります。

 

猫がゴロゴロ言っているとき、脳内からベータ・エンドルフィンという物質が分泌されます。これは脳内麻薬とも呼ばれていて、快感作用や鎮静作用のある脳内ペプチドのひとつです。

 

そして、猫の喉から発せられるゴロゴロの周波数が、骨密度を強化する周波数とほぼ同じなのだとか!猫の神秘ですね。

 

猫の困った要求鳴きが起こりやすい場面はこれ?

 

可愛い愛猫のおねだりなら、できるだけ応えてあげたいと思いますよね。でも、人間にも都合があります。日常生活の中で、猫の要求に応えられない場面の2トップはこれではないでしょうか?

  1. 朝起こしに来る
  2. 人間の食事をねだる

我が愛猫も朝起こしに来るときがありました。目覚まし代わりになっていいんじゃない?なんて言っていられなくなります。猫は「○時になったらごはん」なんて考えてくれませんから。

 

お腹が空いたら鳴いて起こせばごはんをもらえる-そう学習した猫はお腹が空けば起こしに来ます。それが朝方6時であろうと5時であろうと!

 

このくらいは別に良いよ、という人は問題ありません。ただ、人間の食事を欲しがるケースは改善するようにしましょう。

 

 

猫の要求鳴きに応えられないなら断固無視!

 

猫は最初から『コレをしたら飼い主が要求に応えてくれる』、なんて思っていません。例えば、「鳴いてみたらごはんをもらえた」ということを学習して繰り返すようになります

 

一度成功すると何度も要求鳴きをしてくるようになりますが、困ったな・やめさせたいなと思う場合は、根気よく対処していくことが重要です。

 

猫が朝起こしに来るのをやめさせたい

 

これは、徹底的に無視するしかありません。根負けして起きてしまうといつまでも繰り返します。うるさくて眠れない・・・もう耳栓でもするしかありません・・・。

 

ただし、ごはんの催促であれば解決法はあります。猫のごはんタイムをずらして夜寝る前に与えるようにするか、タイマー付きの自動給餌器を使う方法もあります。

 

猫が人間の食事をねだって困っている・・・の改善法

 

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一番大切なのは『最初からあげない』ことです。私は保護猫を何匹もお世話していますが、食卓に乗ってきて人間のごはんをねだる子はほとんどいません。

 

お魚や鶏料理のときなどは、美味しいにおいにつられてか興味津々で鼻をヒクヒクさせて近付いてくる子もいますが、絶対にあげません。すると、そのうちまったく興味を示さなくなります。

 

一度でもあげてしまうと、次も要求してきます。そこで「もらえた」ことがインプットされて、次に欲しいときも鳴いて要求するようになります。

 

そのときあげなくても、まだまだ猫は諦めません。2回、3回と要求してくるかもしれません。たまにはいいか・・・ここで与えてしまうと改善するのが余計に難しくなってしまいます。

 

たまのご褒美と飼い主が思うように、猫にとっても『たまのご褒美』になります。もらったときの満足度がすごく高くなっているので、次回の期待度もアップしてしまうというわけです。

 

とにかくあげない!断固としてあげない!

 

そうすると、猫はそのうち諦めます。猫の健康のためにも人間の食事をねだるのはやめさせたいですね。

 

猫は退屈している!?一緒に遊んであげよう!

 

人と暮らす猫は、鳴き声が飼い主との有効なコミュニケーション手段だと学習しています。飼い猫が「ニャン」や「ニャーン」と高い声で鳴くのは子猫時代の名残で、飼い主を母猫と思って話しかけたり要求を伝えようとしているのです。

 

朝早く起こされたり、人間が食事中にテーブルに乗っておねだりする行為は問題行動としてやめさせたいですが、『遊んで欲しいなー』『撫でて欲しいなー』という欲求には応えてあげたいです。

 

 

猫っていつも寝てばかりに見えます。まぁ、実際に人間よりずっと寝ている時間は多いのですけどね。でも、猫は本来ハンターです。次の狩りのために体を休めているのです!

 

刺激のない生活は猫にとって快適とは言えません。フラストレーションが溜まってストレスにもなります。子猫だけでなく、大人猫も中年以降の猫も遊ぶことは大切なのです。

 

猫はねずみを狩るのに15分くらいかけるそうです。1回の遊び時間は15分くらい、朝夕2回遊んで上げられると猫も満足してくれると思いますよ。

 

猫にとっての遊びとは狩猟本能を満足させること

 

猫と遊ぶ上で大切なのは、満足させることです。これは、エネルギー発散のためにクタクタになるまで遊び倒すという意味ではなく、狩猟本能を満たしてあげることが大切なのです。

 

猫によって興味を示す遊び方はさまざまです。猫じゃらしはたいていの猫はハッスルしてくれますが、これもコツがあります。小さく動かすのが好きな子もいれば、大きくダイナミックに動かす方を好む子など。

 

遊んでいるうちにその猫の好きな動かし方がわかってきます。

 

市販のおもちゃもたくさんの種類がありますが、スーパーの袋を縛ったものやアルミホイルを丸めたものに大興奮する子も多いです。

 

遊びは猫に達成感を味わわせてフィニッシュが望ましい

 

猫と遊ぶときは、最後にしっかり獲物を捕まえたという満足感を与えることが大切です。いきなり獲物が消えたら「あれ?」となってしまいます。フラストレーションが溜まりかねないので、最後はキャッチさせて終わらせるようにしましょう。

 

 

レーザーポインターで遊ばせる人がいますが、このときも何か『獲物に見立てるもの』を用意しておいて、最後はしっかり捕まえさせてあげましょう。

 

遊んでいる最中、息がはぁはぁ大きくなり過ぎたり興奮しすぎていると感じたときは、少しインターバルをとって調整しましょう。うまくコンロトールしてあげてくださいね。

 

遊びを終えるときも、いきなりパタッと止めるのではなく徐々にクールダウンしていくようにしましょう。

 

シニア猫が急に泣き喚くようになったら認知症かも!?

 

最近は猫の寿命も長くなってきました。猫も老化に伴う認知機能障害が起こります。今まではなかったのに、急に夜鳴きをするようになったときはその可能性が高いです。

 

この場合は鳴くというより喚くといった感じの大きな声で、人間が寝不足になることも。その他にも、聴覚が衰えて不安になったり、体調が悪くどこか痛いのかもしれません。

 

まずは、獣医さんに相談することをおすすめします。猫の認知症についてはこちらの記事も参考にしてください。

 

 

猫の問題行動となる要求鳴きまとめ

 

名前を呼んだら「ニャ」とお返事したり、「ニャーン」とスリスリしてきたり愛猫のおしゃべりは楽しいですね。猫が飼い主に向かって鳴くのは、それがコミュニケーションの手段だと分かっているからです。

 

でも、ときに猫の要求鳴きが人間にとって好ましくないこともあります。まだ寝ていたいときに起こされたり、ゆっくり食事をしていられなくなるなど、日常生活でちょっと困ったことが生じます。

 

鳴くという行為は飼い猫にとって自然なことかもしれませんが、飼い主にとって困ったことであれば問題行動として改善していく必要があります。

 

猫に言って聞かせても無駄です。叱るなんてもってのほかです。信頼関係まで揺らぎかねません。効果的な方法は「徹底的に無視すること」です。

 

ここは猫との根くらべ!ちょっとだけなら、1回だけなら、可哀想だから・・・可愛いから!?心を鬼にして根気よく猫の問題行動が改善させるよう頑張ってくださいね。

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